ブルーロック第十一話 最後のピース
チームVに追いついたチームZ。しかし、セレクションを勝ち抜くには勝たなければいけない。負ける事を認められないチームVもまた必死でゴールを狙う。そんな中潔のゴールの方程式の最後のピースが揃う。
ブルーロック第十一話 Aパート ダイレクトシュート
空間認識能力でフィールドを支配していく潔世一。ゴールを決める自分が決めると思った時に潔のゴールの方程式の最後のピースが埋まる。
潔の元へ行ったボール。
潔には、誰が動き出してだれがディフェンスに行っているのかが把握できていた。
蜂楽が中盤を超える。
潔に再びボールが戻ると今度は千切にパス。
しかし、千切はマークされていた。
再び潔にボールは戻る。
「俺をおとりにして自分で行く気かよ」
千切は思う。
「読み通りフィールドは俺が支配する。 俺が決める。」
潔は進む。
「ディフェンスは後2人。」
後は國神と二人でぶち抜く。
そう思った時潔の予想を超えるスピードで剣城が駆け上がってきてクリアーされる。
ボールが出たら終わる。
そう思った時雷市が駆け上がってくる。
ボールは蜂楽に。
走り込む千切。
潔には見えていた。
自分のゴールを生むテリトリーを。
それを見抜いた蜂楽は潔にパス。
ドンピシャだ、これで行ける。
ところが凪が後ろから折ってきてゴールの臭いが消える。
ゴールのイメージが見えない。
そんな時、潔の中で全てのピースを組み替える作業が始まる。
「気づけ潔」
蜂楽は思う。
「俺の思考を止めていたのはトラップと言う選択。 トラップする時間がフィールドの未来にいる俺も凡人にしてしまう。 それじゃ、だめなんだ。 これまでもそうだった、スピードもパワーもテクニックもない俺がブルーロックにいられるのは、俺のゴールの最後のピースは。 俺の居る未来に誰にも追いつく時間を与えない。 ダイレクトシュート! これが俺のゴールの方程式。」
潔のゴールの方程式は、トラップの無駄を省くダイレクトシュートだった。
俺たちが負けた。
そう思った瞬間、凪はまだ時間があると言う。
凪が真剣に何かに取り組んだ瞬間だった。
チームZは久遠を呼ぶ。
第5号棟試合結果が発表される。
チームVとチームZが一次セレクション突破。
負けたチームの最多得点者、
鰐間、二子、馬狼が一次セレクション突破となった。
祝勝会をするチームZ。
パスのお礼を言う潔。
自分のゴールはダイレクトシュートである事を蜂楽に報告する。
その時、負けてブルーロックを去る選手たちが目の前を通る。
「勝ち上がりおめでとうございます。」
同じく勝ち上がった二子が声をかける。
潔に負けて、自分がゴールを決めるスタイルを選んだ。
「君のゴールがあったから僕はまだブルーロックに居る。 次は負けない。 君を潰すのは僕です。」
二子は言う。
「俺がここに居るのも、あの瞬間、あの試合にお前が居たからだ二子。 いつでも来いよ。
次も俺がかつ。」そう言い切る潔。
「むかつく」
言い残して二子は去る。
「俺のゴールが誰かの夢を終わらせて、誰かの戦うエネルギーになってる。 もっと勝ちたい、もっと。」
潔は思う。
「その夜俺たちはこの勝利を噛みしめて眠った。」
ブルーロック第十一話 Bパート 全員5号棟
1次セレクションが終わりフィジカルトレーニングをするセレクション通過者。自分たちが底辺だと言われて練習してきたのだが、全員が5号棟、底辺だと知らされる。
2次セレクション前にフィジカルトレーニングが行われた。
10日間フィジカルトレーニングが続いた。
その時、1時セレクションが終了する。
やっと2次セレクションに進める。
「ここから先の敵は自分たちより上位ランクの奴らだ。 でも全然ビビッてない。 むしろ試したい。 俺の力を。」
潔は燃えていた。
ブルーロックは5号棟しか存在しない。
全ての選手が底辺だと思って戦っていた。
「全てはお前らのクソヌル自信をぶち壊し、世界一になるためのハングリー精神を育てるために俺が仕組んだからくりだ。 バカか、その発言がぬるいって言ってんだよ。 いいか例えばノエルノア、現在世界最高のストライカーと称される彼はフランスのスラム街で育った。 犯罪と貧困の中で彼にとって自分の運命を変えるすべはボール 1 つ。 比喩でも何でもなくサッカーだけだった。 世界にはそんな境遇で育ったストライカーがいくらでもいる。 彼らのゴールに対するハングリーは計り知れない。 サッカーで負けても生きていける。 ぬるい日本で過ごしてきたお前らには到底たどり着くことのできないゴールへの飢え。 それを手に入れるのがブルーロックだ。 現にお前らは自分より上の人間をぶっ壊したいと思って、俺が勝つと信じてここへ来たんだろう。」
「そのハングリーが世界を変えるエゴになる。」
「これよりブルーロック二次セレクションを始める。 一次セレクションは 0 から 1 を立ち上げるストライカーという存在の意味を知る戦いだった。 ここからは最新鋭のトレーニングフィールドで己の1を100に変える戦いだ。 二次セレクションは5つのステージからなり、クリアしたもののみ次のステージへと進むことができる。 そして二次セレクションを突破したものは俺が選抜した世界トッププレイヤーとの強化合宿に参加してもらう。」
「準備ができたものから 1人でそのゲートを進め。」
「一次より二次セレクションの難易度は跳ね上がる。 チームメイトに恵まれて、またま生き残ってる奴は覚悟しろ。 二次セレクションはグズから脱落する。」
「本物のエゴイストしか残らない検討を祈る。」
多くの者が尻込みしている中糸師凛がボールを蹴る。
2つのボールを蹴ったが、2つが空中でぶつかる。
チームZは全員俺が凄いって言う。
そして、潔は二次セレクションの扉を開き前へ進んでいく。
「ここから先も俺 1人で進まなきゃいけない。 でも不思議とワクワクしている俺がいる。 これは今までみたいな正体の分からない高ぶりじゃない。 ここまで戦ってきたその結果に裏打ちされた根拠ある高揚感。 きっとこれが自信ってやつだ。 さぁ、何が待っている。 ブルーロックで俺はもっと強くなる。」
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