ブルーロック第十七話 ヘタクソ
國神、千切、玲王×潔、凪、馬狼の試合が白熱する。お互いの武器の活かしあうトライセッションを実行する國神、千切、玲王。それに比べ馬狼はいまだに自己中心的にプレーを繰り返していた。馬狼は協力させるのではなく、馬狼のプレーを喰う。潔は新たな進化を見せる。
ブルーロック第十七話 Aパートゴールのイメージ
お互いの武器を活かししてチーム力として攻めてくる相手に自己中心的なプレーを続ける馬狼。凪の間では無数のゴールイメージが浮かぶのに、馬狼では浮かばない。しかし、馬狼抜きで戦うのでは勝てるイメージがわかない潔。どうすればいいのか考える。
國神、千切、玲王は、お互いの武器を理解しているトライセッション。
あいつらは強いと潔は感じる。
死角とオフザボールと潔の最大の武器である空間認識能力を掛け合わせる。
それが潔の新しいフィールドビジョン。
全員の視覚を把握して、無数のゴールコースが見える。
その得られた情報から馬狼にパス。
玲王の視線を誘導し死角に入りフリーになる。
馬狼からパスを貰えれば1点のところ、馬狼はパスしない。
國神にボールを奪われてシュートを決められる。
凪が馬狼に詰め寄るが、それでも他人のゴールの為になぜパスを出さないといけないと馬狼は言う。
言い合う馬狼と凪を見て、自分がチームをコントロールしないといけないと思う。
潔はもう一度自分を組みなおす。
このチームで勝てるように。
進化した視線でフィールドを見た時馬狼へのパスは得点のイメージが見えず、凪へのパスではイメージが無数に湧いた。
凪は、自分のボールを貰いやすい様に動いていた。
「ここだろ」って所に潔はパスを出す。
そこへ千切がスピードを活かして駆け寄る。
「知ってる? いくら足が速くても、人間は急に後ろに進めない。」
凪は得意の意表をつくトラップでゴールコースを作り、シュートを決める。
馬狼との化学反応、それがこの試合の鍵を握る。
もう一度潔は馬狼へ話をする。
自分の思った通り勝てないのなら負けた方が良いという馬狼。
その考えがお前の可能性を潰していると潔は言う。
「お前はこんなもんじゃない。
もっとすげぇやつになると思ったから、おれはお前と組んだんだ。」
潔は訴える。
「おい口を慎めヘタクソ。 この能力をもってなんで勝てねぇ。 俺に一番イラついているのは俺に決まってるだろ。 何が化学反応だ、何がお互いを活かすプレーだ。 それはお前のやりたいサッカーだろうが。 反吐がでるでまじで。 俺の言う通りやれ。 そう言ってるようにしか聞こえないんだよヘタクソ。」
なんで馬狼にこだわってるのか考えてしまう潔。
「負けを認めなきゃ、本当の悔しさなんて手に入らないのにさ。」
凪は言う。
玲王は特殊能力が無いが、全てのパラメーターが平均して優秀な選手。
何でもできる。
國神、千切の特化型の選手を活かすユーティリティープレーヤー。
玲王に抜かれて千切に渡ったボールは千切からセンタリング。
玲王が飛び込む前に取ろおとした潔が押しのけて國神がヘディングでゴールした。
「俺と凪の二人で勝ち切るイメージがわかない。」
再び適応能力の天才が目覚める。
自分を再構築し考えた潔。
「活かすんじゃない、喰うんだ馬狼を」
潔が再構築される。
ブルーロック第十七話 Aパート 喰う
自己中心的なプレーをする馬狼に適応するため、潔は自分の変えていく。馬狼に適応する事は馬狼を変える事ではない。自分が変わる事だ。活かすのではなく喰うんだ。
潔は間違っていたことに気づく。
今までの自分は誰かが変わる事を期待した他人への支配だと気づく。
勝つために力の使い方を変える。
「引き出すのではなく、馬狼のプレーを喰うことで、俺がこのフィールドを支配する。」
潔は決心する。
「凪、俺ら二人で勝ちに行くぞ、ちゃんと俺を見てろ!」
「イエスサッ」
潔は馬狼へパスを出すと見せかけて凪へのパスを出す。
馬狼をおとりに使ったのだ。
しかし、その動きをいち早く察知して玲王指示を出す事で凪は囲まれる。
止めてしまえば何もできない。
誰もがそう思う。
馬狼がパスを要求する。
その瞬間、凪からしか見えない死角を駆け上がる潔。
今までの全てのおとりが潔自身がゴール前でフリーになるためのおとりだった。
「どれだけ誰かの心をノックしても、人は人を変えることはできない。 だからいつだって自分が変わるしかない。 思い通りにいかない世界を変える方法はきっと、それ以外に存在しない。 ゴールへの光が見えないのなら、自分がその光になればいい。 見ろ!馬狼俺はお前に適応する。 お前から生み出したフィールドも闇は俺が食って。 光に変える。」
潔は新たな覚醒を果たし、自分が変わる事を選んだ。
「こいつ自分のゴールの為に俺を使いやがった。」
馬狼は吠える。
「俺たちの邪魔すんなよヘタクソ。」
馬狼に潔は言う
馬狼は屈辱に歪む。
玲王は、潔を警戒して千切にパスを出す。
ボールを自分にパスしてもらえないなら、自分から取りに行く。
必死に馬狼はボールを取りに行く。
そのかいあってボールを國神へ来たパスを馬狼取る。
しかし、國神と玲王に囲まれる。
やはりパスを出さない馬狼はボールをロストしてしまう。
そこへ、それを計算していた潔が駆け上がりゴール前へ持ちあがる。
千切は、潔が凄いスピードで進化していると思う。
置いていかれてたまるか、スピードを活かし潔に襲いかかるが、シュートを打つと見せかけて凪へパス。
凪はダイレクトシュートでゴールする。
これで3-3同点となる。
「俺たちの動きが見透かされてる。
今このフィールドはこいつらに支配されている。」
次は國神、千切、玲王の攻撃で千切へのパスが通る。
千切自分の弱点を解析し、トップスピードを維持したままトラップしないで駆け抜ける。
馬狼もボールを取りに迫るがかわしゴールを決める。
千切も進化していた。
「最高じゃん。」
潔は熱を上げる。
「世界一なんかなれるかよ。
俺たちの前で埋もれる程度のエゴイストに。」
潔は言う。
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