テレビアニメ「氷菓」の第二話の内容をご紹介します。
ネタバレを含みますので、ネタバレしてもいいよって人だけ読んでください。
名誉ある古典部の活動 Aパート
朝起きた奉太郎にエアメールが届く。
奉太郎の姉からである。
この手紙が、姉が古典部に入れと言うエアメールである。
奉太郎の姉は供恵で、海外を放浪中である。
供恵は古典部のOGで、奉太郎に古典部を守れという。
古典部が復活してから1か月たち、古典部の部室は奉太郎が来やすい場所になっていた。
古典部の部員も気を使う事が無く、のんびりと日常が過ぎている。
まっ、普通の高校の文化部員の生活なんてそんなもんである。
「不毛です」
「一年に二回植えるやつか?」
「それは二毛作です」
千反田 えるは、放課後のまったりした日々が不毛と言い始める。
千反田 えるが古典部に入ったのは一身上の都合であり、古典部でやりたい事は部活とは関係ないらしい。
もちろん伏線。
古典部は部活であるから何か目的をもって活動しなければいけないと千反田 えるは言う。
いや、この放課後のまったり感が文化部の目的なのではないかと文化部出身の私も思う。
そこで、千反田 えるは文集を出すと言い出す。
文化祭に向けて文集を出す。
文集は40年以上の歴史があり途絶えさせるわけにはいかないと先生に言われていて、
奉太郎もそれを先に言えという。
でもどんな文集かわからに。
とりあえずバックナンバーを探すことになる。
しかしバックナンバーは見つからず、図書館に行くことになる。
「気がのらない。今日は金曜日だから図書当番はたぶん・・・」
図書館の受付には図書当番の伊原 摩耶花が座っていた。
彼女が、本作氷菓の4番目の古典部員となる人物である。
折木 奉太郎と、伊原 摩耶花には中学時代にいわくがあり、中が良くない。
図書館の受付でひと悶着やらかすことになる。
そこに、福部 里志が現れる。
「相変わらず仲がいいじゃないか」と奉太郎と摩耶花をひやかす。
「だいたいふくちゃん、私の気持ちをしっててよくそんな事がいえるわね」
そう伊原 摩耶花は、福部 里志に行為をもっているのである。
「どういうご関係ですか?」
えるは奉太郎に尋ねる。
「中学の時から里志にほれてるんだ」と奉太郎は答える。
「まっ」と少し赤くなるえる。
えると摩耶花はお互いに自己紹介し、古典部の文集が図書館に無いかを尋ねる。
表には無く、書庫にあるのだろうかと摩耶花は答える。
「かんやさに出品するんだ、奉太郎がよく承知したね」
「ほとんど事後承諾だ、かんやさい?」
「聞いたこと無い?神高文化祭の俗称だよ」
学校の他の部活の先輩たちも「かんやさい」と言っているらしい。
「どういう字をかくんですか?」えるは尋ねる。
「わからないんだ」と里志。
「神山高校文化祭が、神山祭からなまってかんやさになったんじゃないかと思ってるんだけど」
と里志は言う。
「それで千反田さん、文集は書庫を探せばあるかもしれないけど司書の先生が会議で席を外してるから、今、入れないのよ」と摩耶花は言う。
30分ぐらいすると帰ってくると言う事で待つかと言う奉太郎に摩耶花は「あんたは帰ってと言う」
それを聞いて奉太郎は帰ろうとするが、里志が
「摩耶花、さっきの話2人にも聞いてもらったらどうだい?」と摩耶花に言う。
「えっ、うんそうね、折木たまには頭を働かせてみる気はない?」と言う摩耶花に奉太郎は
「ない」と即答するが、間に割って入ったの千反田 えるであった。
「どんなおはなしですか?」えるの好奇心が発動する。
それは愛無き愛読書の話だと「なんとも奇妙なはなしでね」と里志は続ける。
これはまた面倒な事になると去ろうとする奉太郎の腕をつかんで引き寄せ身を乗り出して聞きたがる千反田 える。
奉太郎を引っ張りながら言う「きかせてください」
摩耶花は、毎週金曜日同じ本が返却されているのだという。
それも5週連続だそうだ。
とても大きな本で、中身は学校史。
興味なさそうにしている奉太郎にえるは無理やり本を見せる。
「これを毎週借りるやつがいてもおかしくないな」奉太郎は言う。
摩耶花は言う。
「あなた、ここで本借りたことがないでしょう。」
「うちの図書室の貸し出し期間は2週間なの、だから毎週借りる必要な無いの」
と摩耶花。
貸出リストには毎週違う人が借りている事が書かれている。
えるは、わざわざ折木さんとつけてわかりきったその事実を述べる。
その本は貸し出しと返却が同じ日で5週連続なのだ。
全員同じ行動で、昼休みに借りて、放課後に返している。
「どうだい、気になるだろ」里志のダメ出しにえるのキメ台詞が炸裂する。
「私、気になります!」
それを聞いて、まずいって感じで横を向く奉太郎に千反田 えるは自分で本を持ち頭越しに見せる。
これは男子にとっては結構羨ましい状態だと言える。
羽交い絞めされているわけではないが、近い状態だ。
「ちょっと考えてみましょうよ、折木さん」
この状況に、奉太郎はおのれ里志と思うのである。
「折木さんは、鍵の事とか秘密クラブの事とか、あんなに見事に解いてくれたじゃないですか」
それを聞いて摩耶花が割り込む。
「なあにそれ」
「奉太郎の興味深い一面にまつわる話さ」
えるは奉太郎にどうしても謎を解かそうとする。
真近に顔を寄せられて、考える事を迫られる奉太郎。
それじゃちょっと考えてみるかと言う奉太郎に、満面に微笑むえる。
すっかりえるのペースだ。
この文集の名前が「氷菓」である。
「ふくちゃん、折木ってあたまよかったっけ?」摩耶花が尋ね
「あんまり、でもこういう役に立たない事だと、ときどき役に立つんだ」と里志。
「おまえら言いたい放題だな」と奉太郎。
名誉ある古典部の活動 Bパート
5週間連続で別の者が借り手はすぐ返す本。
偶然というのは簡単だが、千反田が納得しないだろうと考える奉太郎。
問題は真実を知ることではなく、千反田が納得する事だという。
奉太郎は、本を借りる理由を推理し始める。
借りてから返すまでの時間を考えると、読むために考えているのではないと思われる。
奉太郎のセリフは
「この本は図書の本分を果たすために使用されているのではない」
4人は読む以外の借りる理由を考えていく。
奉太郎は、2つの推論をたてる。
全員がグループかグループでないかだ。
5人の共通点は全員女。
クラスはそれぞれ違う。
流行りなのか、何かの合図なのかと推理をめぐらしていく。
「まぁ、折木がいくら知恵をしぼってもそんなところよ」伊原 摩耶花は言う。
その時えるが何かを臭い始める。
借りられていた本を嗅いで「何か臭いがします」と言う。
「何かの刺激臭です、シンナーの様な」とえる。
奉太郎には、えるが臭いをかぐ姿が犬に見える。
奉太郎は、前髪を触り「ふっ」と少しため息をつく。
「奉太郎その顔はなんかわかったね」里志が言う。
「まあな、確定はできんが」
「千反田運動する気は無いか?行ってほしいところがあるんだが」
「わかりました」と言うとえるは奉太郎の腕をつかみ一緒に行こうとする。
「いや俺は行かずにお前だけで」
「私だけ、どうしてですか?」
奉太郎は返事に窮する。
奉太郎は、高級レストランに入り、ウエートレスの格好をした千反田 えるに2つのコースのどちらかを選べと言われている様な印象を受ける。
二つのメニューには「灰色コース」と「薔薇色コース」と書かれている。
「灰色コース」を選ぼうとする奉太郎の腕をつかみ、無理やり薔薇色コースへと移動する千反田 えるを連想する。
「今日は雨で体育がつぶれたからな、可処分エネルギーはまだ余っている」
「どんだけ限られたエネルギーよ、あんたは」伊原 摩耶花は言う。
仕方なく連れていかれる奉太郎に摩耶花も行くと言い出し、3人で向かう。
ここで奉太郎は本の使い道を推測する。
休み時間に使われる本ではないため、授業で使うと推理する。
複数のクラスが関係する授業と言えば何だという問いに、芸術科目か体育だとえるは答える。
「毎週ってのがわからないわね、貸出期間は2週間だから」という摩耶花。
奉太郎は説明する
「あんなデカい本、持っておくより返してしまった方が楽だろう」
美術室の前に来るとえるは美術室からの臭いが本の臭いと同じだという。
「中をみればわかると奉太郎」
美術室の中に入ると絵が飾ってあり、問題の本を持った女子生徒が書かれている絵が数枚あった。
「本の使い道はあれだ」
二年D、E、F組の合同授業で描かれたものだった。
「絵の具の臭いだったんですね」
「どうしてわかったの」
2人の瞳からは好奇心の輝きがもれる。
「ただのひらめき、うんだろう」
奉太郎はごまかす。
女子二人に感嘆されてバツが悪そうな奉太郎。
図書室に帰ると里志が見事見事と手をたたく。
「さすがに絵のモチーフに使ったなんてわからなかったよ」
「なんであんなのがわかるの?折木って変」
「何を言う、俺ほど平均的な人間は居ない」と奉太郎は言う。
「折木には驚かされました、折木さんの頭の中には興味があります」とえるは言う。
「一度切り開いて中を見てみたいぐらいです」
「大した脳みそじゃないぞ、学業優秀なお前が見ても得るものはない」
学年でもトップクラスの成績を取ると里志が説明するが、幾ら成績が取れても、それはパーツの集合体でしかないと千反田 えるは話す。
「パーツではなく、思考を生み出すシステムが知りたいんです」
と言うか、えるの嗅覚の方がよほど謎だと奉太郎は思う。
「折木さんなら・・もしかしたら」えるはボソッと言う。
楽しかったという里志とえる。
何時間かかってもわからなかったのに悔しいと言う摩耶花。
「折木に負けるのは納得いかない、やっぱり悔しい」と摩耶花。
気になるとか、悔しいとか話す3人を見ながら奉太郎は思う。
自分はその様にならないと。
何が違う?何が?と考える奉太郎。
問いながら帰ろうとする奉太郎を千反田 えるがとめる。
文集の件がまだ解決していないのだ。
「文集」
「そうです、先生を待たないと」えるが言う。
「奉太郎って時々抜けてるんだよね」
「時々?過大評価じゃない」と摩耶花。
その時、司書の先生が戻ってきて摩耶花に帰って良いと話しかける。
司書の先生に里志が古典部である事を告げる。
そして、文集を作るためにバックナンバーを探しているといい書庫を調べてもいいかと聞く。
司書の先生は、少しびっくりし「古典部?文集。あなたたち古典部なの」と問う。
「残念だけど文集のバックナンバーは書庫には無いは」
「見落としと言う事は?」と里志。
「あったらさすがに覚えているわ、じゃ失礼するわねと去っていく」
「これは困りました」とえる。
「そのうち見つかるさ」と奉太郎は言う。
摩耶花が嫌味の様に奉太郎に「折木どう?問題解いて気分はすっきりってとこかしら?」と問う。
奉太郎は「別に」と表情を変えずに答える。
「あっそう」と摩耶花はちょっとすねた顔をする。
「仕方ありません、帰りましょう。今日は収穫もありましたし」
「なんだそれ」
「いえ、一身上の都合です」
「またそれか」と奉太郎は帰っていく。
えるは思う「そう、折木さんならもしかしたら」
場面が変り、休日の奉太郎の家に千反田 えるから電話がかかってくる。
「できれば今日お会いしたいんですけど」
「折木さんに折り入ってお話ししたい事があるんです」
パイナップルサンドと看板が上がる喫茶店に場面が変る。
水出しコーヒーと看板が上がっている年代を感じさせる喫茶店だ。
奉太郎は、喫茶店でえるを待つ。
「おそい」
そこに息を切らせてポニーテールのえるがやってくる。
えるはウインナーコーヒーの様なコーヒーを注文した様で、
クリームをスプーンでかき混ぜている。
浮かない表情を奉太郎は見ているがしびれを切らしたように尋ねる。
「それで、なにか用だったか?」
「はい」
少し足を鳴らして
「何のためにこの店にこの店まで呼び出したのかって聞いている」
ちょっとがっかりした様な表情でえるは
「このお店を指定したのは折木さんです」と言う。
奉太郎は机に手をツキ
「帰る」と言って立ち上がる。
「待ってください」
「貴重な日曜日だぞ、お前と漫才するために浪費などできん」
ほとんどの視聴者はたぶん、美少女の同級生と合っているのに浪費と思う奉太郎の気持ちがわからない。
えるは引き止め「私、緊張してるんですと言う」
それはそうだろう。
学外で初めて会う男子生徒に、これから打ち明け話をするのだ、緊張して当然だ。
「緊張ねぇ」こういう所が奉太郎なのだ。
「俺に告白でもするつもりか?」と席に座りなおす奉太郎。
「告白と言えばそうかもしれません」とうるんだ瞳で言うえる。
少しびっくりする奉太郎。
お冷のグラスの氷が解けて、カランとなるところでBサイドが終わる。
文化部員の高校生活で部活掛け持ちは当たり前
運動部や、吹奏楽などの文化系体育会部活の人はしらないだろう。
普通、文化部の部員は、文化部を幾つか掛け持ちする事があたりまえなのである。
私も、写真部、文芸部、図書部、にコーラス部と掛け持ちをしていた。
特定の時期に部活動の目的があるだけで、普段練習があるわけでない文化部は、暇である。
よって、複数の部活を掛け持ちする事も多いのだ。
運動部や、体育会系文化部の経験しかない方にこそっと教えて置く。
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